身の回りのニッケル水素電池と充電器
さまざまな製造メーカーからニッケル水素電池を安価に入手することができるようになった今日。
サンヨー→パナソニックと引き継いだ「エネループ」あたりがメジャーではありますが、他にもアマゾンのニッケル水素電池、ダイソーのニッケル水素電池、富士通製、東芝製など意外とたくさんのメーカー製品があります。
海外メーカーのものも含めると、入手しやすいものは容量違いも含めるとざっと数10種類以上。
試しに…と入手すると、家にある充電池のメーカーがどんどんバラバラになってしまいます。
そんなたくさんのニッケル水素電池、どんな充電器で充電するのが適しているのでしょうか?
ニッケル水素電池の特徴は?
かつて筆者が子供の頃、ラジコンブームがありました。このときにニッカド電池というものが家庭様充電式電池としてポピュラーになりました。
一気に大電流が流すことができ、繰り返し使えるということで、特にラジコン用途で人気となりました。
完全に使い切らずにつぎ足し充電をすると、メモリー効果で容量が少なくなってしまったり、繰り返し寿命が短くなったり、そんな技術的な壁を乗り越えて登場したのが今日のニッケル水素電池です。
ニッケル水素電池は、ニッカドに比較して…
- カドミウムなどの有害物質を含まない
- メモリー効果が少ない
- エネルギー密度が大きい(容量が大きく作れる)
といった特徴があります。
急速充電か普通充電か?
さて、この各社製のニッケル水素電池が混在した環境で、充電器はどれを使うべきでしょうか?
急速充電をする場合(2時間前後で充電が完了するタイプ)
一般に、電池の電圧充放電特性や温度特性を元に充電器が設計されていますので、急速充電器を使う場合には充電池に専用の充電器を利用しましょう。
※最新の電池にはさまざまな工夫がされており、専用の充電コントロールが必要な場合があります。
普通充電をする場合(充電制御タイプ)
つぎ足し充電に対応しているものは、少なくとも電圧特性(電池の内部温度を正確に測るのは難しいので、おそらく主に電圧特性?)をモニタリングしながら充電動作をしています。
専用の充電器を使った方がよいのはもちろんですが、(自己責任で)汎用的に使っても大丈夫なことが多いようです。
タイマー普通充電の場合(タイマー機能によるものもしくは手動で切るもの)
例えば、容量が1000mAのニッケル水素電池の場合、1/10以下の電流(100mA以下)で10数時間かけて充電するのが普通・汎用的な充電方法です。
但し、「どのくらい時間が経過したら充電をオフにするのか?/現在どのくらい容量が残っているのか?」は見た目ではわかりません。つぎ足しの程度を自分で調整して早めにコンセントから抜くなどして充電する分には、どのメーカーでも特に問題なく充電できます。
しかしながらやはりどうしても多少は充電し過ぎたり・満充電に至らなかったりします。
これまでの筆者の充電方法
これまでは、ダイソーのニッケル水素電池充電器(100円)を活用していました。
一応、充電器の定格出力が135mAになっていますので、以下のような感じで使っています。
1300mAh級の電池には11~12時間程度、2000mAh級の電池には、16時間程度たったらコンセントから抜くという、マニュアルな方法です。
異常に高温になったりすることもなく、問題なく充電できており、少し長めに放置してしまっても、特に電池が熱くなるようなことはありませんでした。
充電器には、リフレッシュ機能やタイマー機能も全くついていないので、機器で使いきった後、充電を開始し、頃合いを見てコンセントから抜くわけですが、ニッケル水素電池は、それほどメモリー現象や過充電に弱くなさそうなので特に今まで大きなダメージはなさそうです。
しかしながら、抜くのを忘れてしまいそうなので、もう少しキチンとしたものに買い替えたいと思っています。
ちなみに筆者が普段使っているのはこれらの電池です。
- ダイソーのニッケル水素電池(ReVOLTS)単4(750mAh)/単3(1300mAh)
- GP製 ReCyco 単3(2000mAh)
- IKEAのLADDA(1000mAh)
ところで、「IKEAのVINNINGE ヴィニンゲ」という充電器は、USB電源を利用します。
使用では220mA程度流れるようなので、これはダイソーの充電器より早く充電できそうです。こちらもタイマーがないので、手動で頃合いを見て抜くことになります。
ちなみに299円と格安です。
おすすめ充電器の探索
エネループや充電式エボルタなど、決まった製品をそろえて利用されている人は、それ専用の充電器を使うのがよいと思います。
アマゾンのニッケル水素電池は、FDK社製の充電器がセット販売されているようです。
充電終了を⊿Vで検出していますので、通常より多めの電流で充電し、6~8時間程度で充電完了できるようです。
但し2本もしくは4本同時充電。さらに2本単位で電気残量や特性が違うと、うまく充電できない可能性がありそうです。
同じ種類の電池を、ペアで使い回す用途にはよいと思います。
※この製品の説明によると、⊿Vとタイマーを併用して過充電保護をするようです。
外国製の製品もいろいろ見ましたが…
レビューなどを見ていると、当たりはずれが多いようです。
充電器製品本体の性能もあるのでしょうが、こればかりは、そもそも組み合わされる電池との相性?の問題もあるのだと思います。
筆者の結論
例えば、下記のような製品で時間をかけて確実に充電。
充電完了が期待通りに動けばよしとします。
筆者がやっていた、ダイソー充電器による充電も、あながち間違ってはいなかったように思います。ただ、充電器としてちょっと動作が心配ではありますが…。
万が一放置すると確実に過充電になりますね。そこだけは注意したいものです。
その他 調べていて気づいた事/知った事
eneloop plusと普通のeneloopの違い
eneloop plusは、ショートさせても発熱を抑える仕組みが入っているそうです。(過電流保護)
子供のおもちゃなどには最適。
※すでに過去の製品となってしまいましたが。
ガス抜きの穴
ニッケル水素電池は、過充電によりガスが出て破裂する恐れがあるため、プラス極付近にガス抜きの穴が開いているそうです。(パッケージからは見えませんが)
注意したい性能
電池容量や充電回数に目が行きがちですが、用途によっては以下のような性能にも着目して電池を選びたいものです。
- 寒冷地での使用(低温では本来の性能が発揮できません)の場合
- 自然放電の性能(置いておくだけで充電した電気が減ります)
これらの性能は、製品によってまちまちです。購入時によく注意してみてください。
エネループは、これらの性能も優れているそうです。
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